v28 統合判断 — 三モデル評価の突き合わせと採否(2026-08-12)

評価者:Claude Opus 5/Claude Sonnet 5/Codex(GPT)。同一プロンプト・相互非参照。 評価基準:「初めて遊ぶ4人の卓が、読み上げるだけで始めて、20分で素直に楽しめるか」 Sonnet の全文は v28設計レビュー_Sonnet、Opus・Codex の全文は本セッション記録にあり(要点は本書に反映)。


1. パネル判定表

装置 Sonnet Codex Opus 採否
①お題カード深度設計 標準(組版明文化が条件) 選択(50枚積層はゲーム尺と不一致) 標準(L3再設計・SP全廃・3束色分けが条件) 採用(3束方式に再設計)
②常連査定(2周目2点) パッチ付き採用可 捨てる 廃棄(得点の物理なし・中断破壊・前半無効化) 廃棄
③大トリ 採用 採用 採用 採用
③お見事王発表 採用 捨てる(称号の三重化) 採用 廃棄(下記・当方の追加発見)
④誤差の遠い順発表 見送り 演出のコツに格下げ 外す(決定的な論理指摘) 載せない。テストへ
⑤ぴったり祭り化 判断材料乏しい 演出のみ採用(点は増やさない) 廃棄(納得価格が丸い数字に歪む) 演出のみ採用(+1点維持)
⑥超えたら失格 捨てる 捨てる 廃棄 廃棄(全会一致)
⑦ベッティング層 捨てる 捨てる 廃棄 廃棄(全会一致)

特筆すべき論点

④が3者一致で落ちた理由は重要なので記録する。Opusの論理指摘が決定的:ゴチのドラムロールは金額がまだ伏せてあるから成立する。本作の手順3で査定額は既に全公開されており、後から誤差を遠い順に読み上げても情報の反転が起きない(全員が答えを見ている)。加えて出品者に引き算×人数分と並べ替えを要求し(Sonnet・Codexも同指摘)、等距離の連帯裁定と「最後に1人残る」が矛盾する。 代替として、順序の逆転(納得価格を先にオープン→査定士が1人ずつ開くたび暫定トップが入れ替わる)なら本物のドラムロールになる(Opus)。ただしこれは「納得価格オープン=クライマックス」という設計思想と正反対のため、机上で決めず 現行順 vs 逆順のA/Bテストに送る。

②が落ちた理由:得点=表向きの小切手枚数という物理に「2点」を置く方法が存在しない/途中参加と「2周目」の定義が衝突/人数で得点構造が変わる/4人卓の得点レンジ(1〜4点)では2点ラウンドが前半を無効化する。

①の条件(3者の指摘を合成): - Codexの寸法指摘が決定的:4人卓は8ラウンド(v28では4)しかなく、レベル1が15枚あると山積み方式では一生レベル2に届かない - → 「レベル別の3束(青・黄・赤)」方式へ。説明は1行「はじめては青の山から。慣れてきたら黄、赤へ」。深度の加速は「1ゲーム内」から「回を重ねるごと」へ役割を移す(携帯性・中断耐性・拡張展開と整合) - スペシャル札5枚は全廃(Opus・Sonnet・Codex一致):ご指名/おまかせは安全弁「出したくない物は出さなくてOK」と直接衝突、無言は心臓(話)を止める、覆面は選択ルールと重複、大トリ札は状態管理が発生(閉店ルールへ移動) - レベル3は「物の遠さ」でなく「語りの深さ」で再設計(Opus):現行の一部は家にしかない物を要求し、飲み会・旅先で「持ってきてない」で終わる

2. Opus単独の土台指摘:時間予算と物理バグ

装置以前に v27 自体が破綻している箇所(いずれも当方検証で妥当と判断):

  1. 時間予算:1ラウンド約3〜4.5分(所作積み上げの推定・要実測)×8ラウンド=24〜36分。箱の「20分」は既に破綻
  2. 鉛筆2本 × 手順2「全員同時に書く」=物理的に実行不可(4人卓で成立しない)
  3. 表の小切手と記念小切手が卓上で区別できないのに、閉店は両者を別々に数えることを要求
  4. 得点レンジが1〜4点で同点が常態化。2段階タイブレークは「決着しない」ことの自白。本作は方針書6-2の「勝敗を薄める」型(はぁって言う/itoの棚)であり、説明書がそれを認めるべき
  5. シブチンの借金方式が負けている人だけを削り続ける(精算到達の期待値はほぼ全員1回以上)。家族卓で「嫌な思い出」化するリスク

3. v28 の設計決定(v27からの差分)

思想:装置を足す版ではなく、20分に収めて着地を素直にする版。

# 決定 出所
1 閉店を「全員1回」に短縮+「もう1周どうぞ(延長戦はカードの山を1段深く)」 Opus。4人卓約17分になり20分表記が初めて成立。人数分岐(5人まで/6人)も消滅
2 買取依頼カード導入:青15・黄20・赤15の3束、SP札なし 3者合成
3 シブチンを得点計算から外す(チップ=恥の記録。精算・借金・3人例外の4行が消滅) Opus。閉店の「シブチン王」発表がチップの受け皿
4 タイブレーク廃止:同数なら「そろって名査定士」。勝敗を薄める型として着地を明文化 Opus+方針書6-2
5 お見事王は廃止(当方の追加発見:お見事のたび「自分の表小切手+1」と「記念小切手+1」が同時に増えるため、お見事王≒優勝者で称号が冗長。Codexの三重化懸念が正しい)。閉店の発表は「シブチン王→名査定士」の2段のみ 当方+Codex
6 ピタリ買取の儀式:「ピタリ買取!」宣言+全員で拍手。得点は+1点のまま増やさない。角を折って2点の記憶とする(得点表示問題の解消) Codex+Opus懸念の両立
7 鉛筆を人数分(6本)に増量 Opus(物理バグ解消)
8 納得価格の小切手にも署名(記念小切手の価値が上がる) Opus
9 記念小切手は横向きに置く・得点に数えないを明記 Opus B-8
10 説明書の全面再構成(下記4章) 3者

4. 説明書の再構成(v28で実施)

5. カード再設計(レベル3の差し替え)

「物の遠さ」→「語りの深さ」へ。Opus提案10枚+当方補完5枚=赤15枚

値段をつけられたくないもの/いま持っている中で、いちばん人に説明しづらいもの/買った値段より、高く見てほしいもの/今日これを持ってきたのには理由がある、というもの/手放したことを後悔しそうなもの/なくしたら、今日いちばん困るもの/人に見られる予定のなかったもの/誰にも価値が伝わらないと思っているもの/これを持っている自分が好き、というもの/10年後も、まだ持っていたいもの/買った値段を、人に言いたくないもの/本当は買い替えたいのに、使い続けているもの/もらった日のことを、いまも覚えているもの/密かに自慢のもの/これで失敗したことがある、というもの

(青15・黄20は現行案のまま。旧レベル3の「子どもの頃からの宝物」等の家依存品目と旧SP札は、帰省編・拡張パックの種として保管)

6. 未決事項とテスト計画

未決(ユーザー判断) 1. メインコピー:v28には仮で「その値段なら、手放せますか。」を置いた(Opus推薦。手に取った人が自分の持ち物を見る動作を誘発する)。対抗:「本音の値段、当てられます。」(査定士側視点) 2. 2人ルール(今回も正式化せず。Codex「未検証のまま正式化しない」に従う) 3. 対象年齢の引き下げ/自腹買取の流通版掲載(継続)

テストで最初に測る3つ(Opusの絞り込みを採用) 1. 1ラウンドの実測秒数(3〜4.5分推定の検証。すべての前提) 2. ④答え合わせが4ラウンド目でも沸くか(1周閉店の妥当性の裏返し) 3. シブチン非得点化で緊張が保つか(保たない場合のみ罰を再導入。順序を逆にしない)

+A/B:答え合わせの順序(現行:査定宣言→納得価格 vs 逆順:納得価格→査定士が1人ずつ)。※Fable評価により「5人以上の卓のデータでのみ判断する」条件を追加


7. 追補:Fable 5 の評価(4人目のパネリスト・同日)

他の3者と同一課題・同一資料で独立評価(v28・本統合判断・他者レビューは非開示)。

判定の一致・相違

装置 Fable判定 パネルとの関係
①カード 標準(50枚積層は全人数帯でレベル2に届かない構造バグ→3束方式、SP全廃) Codexの寸法指摘・Opusの束方式と独立に一致。3/4が同じバグを発見
②常連査定 捨てる(物理得点系を壊す・途中参加と衝突) Opus・Codexと一致(3:1で廃棄確定)
③大トリ カード束構造に吸収(最後の1品=赤の束。独立ルールとして消滅) 新提案 → 採用
③お見事王 捨てる(「どっちが勝ち?」の混乱)。地の文の拍手1文で足りる Codex・当方の冗長性発見と一致
④遠い順発表 選択ルール(4人卓ではドラムロールが2拍で終わる。5人以上推奨) 不採用側で4/4一致。「5人以上」の条件はテスト設計に採用
⑤⑥⑦ 捨てる(⑥は納得価格0円で全員失格になる欠陥も指摘) 全会一致を補強

Fable独自の発見 → v28に反映したもの

  1. カード#32「借りたまま返していないもの」が説明書の禁止事項(借り物NG)と正面衝突 → 「人から譲り受けて、自分の物になったもの」に差し替え
  2. カード#7「この部屋にあるもの(自分の物じゃなくてもOK)」がコアの正解定義と矛盾(他人の物に納得価格は書けない)→ 「いま手の届くところにある、自分の物」に修正
  3. カード#8「スマホの中の写真」は手放す概念と衝突 → カード面に注記「※データは手放さなくてOK。『もしこの1枚を売るなら』の額で」を付けて維持
  4. 束運用を「序盤=青・あいだ=黄・締めの1品=赤」に:ゲーム内の深度アークが全人数で必ず発動し、大トリを自動吸収。「ラウンドが進むごとの加速」が1ゲーム内に復活(当初要望への最良の回答)。はじめての卓は全部青でもOKの逃げ道つき
  5. 勝利条件を表面に1文(現状、勝ち方が裏面まで出てこない)→ 準備の末尾に追加
  6. 判定の進行台詞(誰が仕切るか不明で初見卓が止まる)→ 「判定はお客様が仕切ります。『いちばん近いのは——あなた、お見事!』」を手順5に追加。シブチンの手渡し台詞も台詞として明示
  7. 質問の目安(2〜3個)を楽しみ方に1語追加/再出品とカード品目の整合1語修正

Fableの主張のうち、v28に採らなかったもの(理由つき)